先週は奈良市内にある「興福寺」「元興寺」を観た。
古代の日本についての本はよく読んでいたので、行けばこうなると、大体の展開は想像できた。というわけで明日香村である。
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とりあえず歩いて観た記録を書きながら確認したいと思う
明日香村小原(大原)についた
🔷大原の里 鎌足生誕地
⊳興味がある方は読んでみて(藤原鎌足の産湯の井戸)
大原神社
今この地は「小原」と書い「オオハラ」と読む。
明治初期の頃まで、すぐ右側の田園の位置に「藤原寺(とうげんじ)」があり鎌足誕生堂と言われていた。
⊳鎌足公誕生の碑
地元の人たちは大原神社を氏神さまと呼んでいる。下の写真は覆屋に守られた二つの本殿。
祭神
品陀別命
大織冠鎌足
本殿裏から、竹やぶを竹田川に向かって降りていくと「鎌足産湯の井戸」がある。
⊳写真はこちら
また、神社の道路に面したところに句碑がある。この句碑は天武天皇と藤原夫人、すなわち鎌足の娘の五百重娘との歌での対話である。
最初の歌が天武天皇のもの。なんかほほえましい
神社を少し西に行くと、鎌足公の母、大伴夫人の墓がある。
⊳詳細と遠景
大原神社から西へ車で一分弱
🔷飛鳥座神社(あすかにいますじんじゃ)
87代にわたり飛鳥家が守り続けているこの神社は、かの「まれびと信仰」で有名な日本の民俗学、国文学、国学の研究者、故折口信夫(おりぐちしのぶ)氏の親族にあたる。
さまざまな展開が予想されるが、じっくりと調べて記録しておく。鳥居手前右下の井戸は「飛鳥井」で、平安時代の歌集『催馬楽(さいばら)』にも詠まれている。
手水舎は飛鳥の石像物を思わせる溝の入った岩が特徴だ。この傍にある案内板が詳しいので三枚の写真で貼っておく ↓
甘南備飛鳥社(かんなびあすかのやしろ)、遠飛鳥社(とおつあすかのやしろ)とも言われる。
また「創造・創作の導き神」というのは御利益に預かりたいものだ。
鳥居の左奥にある木は「結びの木」といい願いが叶うよう、願掛け絵馬をこの木に結ぶ。
この石段の途中の「祓戸社」
瀬織津比神(せおりつひめのかみ)
速開都比神(はやあきつひめのかみ)
気吹戸主神(いぶきどぬしのかみ)
速佐須良比神(はやさすらひめのかみ)
以上四神を祀る。祓いの神の勢ぞろい。まさに最強!
もう一つ見るべきものが石段の途中にある。
句碑だが、石に刻まれた文字はもう読める状態ではなく、横に解説板が立っているので併せて記録しておく。
迢空 (ちょうくう)とは折口氏のペンネームだ。
この句碑は万葉集からの一句。残念ながら作者不明とのことだ
『三諸 ( みもろ ) は人の 守 ( も ) る山 本辺 ( もとべ ) は 馬酔木 (
あしびき ) 花開 ( はなさ ) き 末辺 ( すえべ )
は椿咲く うらぐわし山ぞ泣くこ児も守る山』
この地、甘南備山のことを歌っているとされる。
要約すれば・・・
「三諸の山は、人が番をして守っている山である。麓の方はあしびきの花が咲き、上の方は椿の花が咲く美しい山である。泣く子をよく
守っているやさしい山で
ある。」となる。
「三諸」の山とは、おそらく奈良県高市郡明日香村の神奈備山であろうと言われており、表面上は山を誉めているが、実は、婦人を誉めているという落ちがある。
石段を登りきれば右に90度参道は曲がる。このあたりも飽きさせることなく演出は続く。
赤い格子の中は小さな「力石」
男性は左手、女性は右手で持ち上げられると願いが叶うという。横にある祠の神は不明。
力石の真向かいにも句碑が立つ。
万葉集からのもので、壬申の乱のすぐ跡に詠まれたものらしく、天武天皇が田んぼであった土地を都に変えてしまうところに、神業(かみわざ)を感じ、「(天武)天皇は、神でいらっしゃるので、赤駒が腹ばう田を、都としてしまわれた。」と詠ってている。
このあといよいよ境内だ
ここ飛鳥座神社には、天狗面をつけたサルタヒコと、お多福面をつけたウズメが、夫婦和合の所作を演じる奇祭「おんだ祭」(毎年2月の第1日曜日午後2時)が伝承されている。
その奇祭が執り行われる神楽殿と西良殿。
西良さんが寄贈したという印
右側の西良殿の軒下に不思議なお面のようなものがついている。
ふりかえると拝殿
祭神
事代主神(ことしろぬしのかみ)
飛鳥神奈備三日女神(あすかのかんなびみひめのかみ/賀夜奈留美神)
大物主神(おおものぬしのかみ)
高皇産霊神(たかみむすびのかみ)<平成13年に再建>
拝殿から北へ、一段下がるところに「むすびの神石」なるものがある。男女の陰部を模った石二体(陰陽石)からなる。
「おんだ祭」でもわかるとおり、飛鳥座神社は子づくり・夫婦和合をストレートに表現する 。
ここから境内社のゾーンだ。
左手に並ぶ祠たちは良く見ると、それぞれの足元に陽石(男性陰部を形取る石)が置いてあり、陽石神社群とも呼ばれているらしい
きつねが門番の白髭神社。
一説に猿田彦神をお祭りしていると言われている。
八十萬神社
八幡神社
奥の覆屋には
右に八坂神社(災難よけ)
左に金毘羅神社(福の神)
そして中央には陰陽石が鎮座。
ひとつの陽石神社の祠の足元にあった「万世」と書かれた石
手前の崩れかけた祠は不明。
ここが境内の一番奥(北側)
奥の社と言われ、高さは2.5mの高皇産霊神が宿る霊石(奥の大石)、天照大神・豊受大神をお祀りしている。
そしてまたしてもここに元伊勢信仰があるというのだ。
境内の外周をを時計回りで戻ってくると飛鳥山口神社に出る。聞きなれない神がいらっしゃる。
⊳久久之知之神
2011年7月4日 参拝
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