大津に唐崎という神聖な場所がある。そこは古来より、朝廷を始め国家の大事にあたっての祓(はらい)を行なう霊場でもあった
柿本人麻呂や松尾芭蕉など、古人が数多くの詩歌を残す名勝でもある
🔷近江八景 唐崎の夜雨(やう)
日吉大社摂社 唐崎神社 のこと
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まだ午前の早い時間。朝日が境内を照らしている。無駄なものが一切ない、本殿のすぐ後ろは琵琶湖、見事な景勝地。
手水舎はどことなく女性的
拝殿も清潔ですがすがしい
小さいながらも重厚な屋根の本殿
祭神の女別当命(わけすきひめのみこと)は日吉大社神職家の始祖 宇志丸宿弥(ことのたちうしまるのすくね)の御妻君。
本殿の大瓦には松の紋「左三階松」
633年 天智天皇のころ、田中恒世という漁業の祖神が、八柳浜(下坂本)の沖で漁をしていた時、大和国三輪明神(西本宮の祭神大己貴神)が降臨。
恒世はこの神に粟飯を献上し、ここ唐崎の松の下までお送りしたという。これが日吉大社山王祭で行われる唐崎沖での「栗津の御供」神事の起源だ。
唐崎神社が創建されたのは持統天皇の御代の697年で、大和国三輪明神(西本宮の祭神大己貴神)が降臨の折、唐崎から日吉までのご案内役を務めた琴御館宇志丸宿弥(ことのたちうしまるのすくね)の妻・女別当命(わけすきひめのみこと)を祭神としている。
祓いの神ということで、神秘の女神「瀬織津姫神(せおりつひめのかみ)」の影がちらつく。もし同一人物ならば一大事だ、またどこかで触れることがあればそのときに詳しく書こう。
⊳瀬織津姫神
唐崎の松
初代の松は1591年/天正9年に大風で倒れ、2代目は1921年/大正10年に枯れ、今の3代目の樹齢は150~200年という。
金沢13代藩主 前田斉泰(なりやす)がここ唐崎松から種子を取り寄せて育てた4代目の唐崎の松が、兼六園のなかで最も枝ぶりの見事な木に成長しているのは夢がある話だ。
目の前の松葉からてっぺんまで
辛崎の
松は花より
朧(おぼろ)にて
松尾芭蕉 貞享2年/1685年 42歳。
2010年11月16日 参拝
亀岡と大津 紅葉と町歩き2010.11.15-16 2日目の行程
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